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台北MRT、ドーム工事続行を主張


ニュース 建設 作成日:2015年4月30日_記事番号:T00056728

台北MRT、ドーム工事続行を主張

 建設中の台北文化体育園区(通称・台北ドーム)の安全上の課題が指摘されたとして、台北市政府が事業者の遠雄企業団(ファーグローリー・グループ)に工事中止か設計変更を迫っている問題で、台北市政府捷運工程局は29日、都市交通システム(MRT)板南線の構造上の安全確保を理由に、ドームの工事を続行すべきだとの立場を表明した。市政府内部で判断が割れた形となり、論争はさらに混迷しそうだ。30日付聯合報が伝えた。


周礼良局長は、台北ドーム工事の台北MRT板南線への影響は、風邪をひいたようなものにすぎず、安全だと強調した(29日=中央社)

 同局はドーム周辺の地下を通る板南線の軌道がわずかに傾いた点やトンネル壁の一部に亀裂が生じた点を挙げ、ドーム工事が既に板南線に影響を与えていると指摘した。トンネルの外の土壌が移動したことなどが原因とみられる。

 同局は「安全上の恐れはないが、影響の拡大を防ぐため、遠雄に工事を急ぐよう求めることが改善策の一つになる」との認識を示した。工事を早期に完成させ、地盤を安定させるべきとの立場だ。

 ドームの地下構造工事は、地下3階部分まで掘削が終わり、地下4階部分をあと2メートル深く掘削すれば構造工事は完了する段階だ。

 一方、遠雄の蔡宗易副総経理は「検査で異常な数値が出たといっても、MRTを破壊したり影響を与えたりするものではない。慎重に処理し、定期的に測定を行うとともに、構造を速やかに完成させたい。完成すれば安定すると考えている」とコメントした。