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「両岸同属一中」発言問題、朱主席「中華民国を指す」


ニュース 政治 作成日:2015年5月6日_記事番号:T00056793

「両岸同属一中」発言問題、朱主席「中華民国を指す」

 国民党の朱立倫主席が中国共産党の習近平総書記(国家主席)との会談で、「両岸同属一中(両岸は一つの中国に属する)」と発言したことについて、一部メディアが「統一色を一歩強めた」とのトーンで報じたことに対し、朱主席は5日、「一中」とはもちろん憲法記載の中華民国を指し、メディアは一部のみを切り取って報じるべきではないと反論した。6日付蘋果日報などが報じた。


朱主席は、発言を曲解すべきでないと一部報道を強く批判した(中央社)

 朱主席は習主席との会談で、「1992年の共通認識(92共識)」について、「両岸同属一中」という内容だが、そのニュアンス、定義に中台で違いがあると発言した。野党民進党寄りの自由時報は、「両岸同属一中」は中国が主張する「一つの中国」のニュアンスに近く、台湾の主権を後退させたなどと報じていた。

 朱主席は、「一中」の定義、内容は中台で異なり、一つの中国をそれぞれ解釈するという意味だと説明した。従来の「一中各表」と変わりないと釈明した格好だ。

 一方、民進党の李俊俋立法委員は、中国がこれまでに「両岸同属一中」に近い発言をした際、馬英九政権は常に異を唱えてきたが、馬総統は今回の会談は成功だったと評価しており、従来の立場を一変させたと批判した。

 この他、台湾国家聯盟(TNA)や台湾社など本土派団体の指導者らも、朱主席が92共識を「両岸同属一中」と定義したとして、売国行為だと強く批判した。