ニュース 政治 作成日:2015年5月8日_記事番号:T00056868
馬英九総統は7日、台北市の中正記念堂で始まった中台交流史特別展のオープニングセレモニーに参加した際、展示物の1992年当時の政府公式文書のコピーを示しつつ、国民党が「一つの中国、それぞれの解釈」とする「92年の共通認識(92共識)」が間違いなく存在したと力説した。李登輝元総統が、国共トップ会談の後、改めて「92共識は存在しなかった」と指摘したことに反論したものだ。8日付聯合報が報じた。
馬総統は議事録の李元総統の署名を指して、「この人物は誰だ」と3度にわたって周囲に尋ねた(7日=中央社)
馬総統が示した政府文書は当時の国家統一委員会の第8回会議の議事録で、「一つの中国の含意」に関して、「海峡両岸は共に『一つの中国』の原則を堅持する。ただし双方のこれに与える含意にはやや違いがある」とした解釈を決議したものだ。馬総統は、会議は李元総統が主催した上、議事録への署名も行ったと説明し、「92共識は当然存在し、双方(中台)が承認している」と強調した。
本土派政党、台湾団結聯盟(台聯)は最近、92年の中台間の香港会談では「最終的に合意が結ばれなかった」と報じた当時の台湾のニュース映像を紹介して、92年共識はなかったと改めて主張している。総統府関係者はこれに対し、香港会談では「一つの中国」の表現の方法をめぐり合意はできなかったが、その後、台湾側の海峡交流基金会(海基会)が中国側の海峡両岸関係協会(海協会)に異なった立場をそれぞれ口頭で表明することを提案し、11月16日に海協会から「尊重し受け入れる」とのファクスによる返信を受けたと説明した。その上で、これが92共識であり、関係者は国家統一委員会で決議した「一つの中国の含意」とほぼ一致していると指摘した。
馬総統の指摘に対し、李元総統はメディアの取材に「私に聞くな。中国人がどう作ろうが彼らの思いのままだ」と声を荒らげた。李登輝事務所の王燕軍主任は「ないものはない。台湾のあらゆる問題を92共識で解決できるのか馬総統に聞きたい」と反論した。
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