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王金平立法院長、総統選の予備選出馬見送り


ニュース 政治 作成日:2015年5月15日_記事番号:T00056982

王金平立法院長、総統選の予備選出馬見送り

 王金平立法院長(国民党副主席)は15日記者会見を開き、総統選挙の公認候補決定に向けた党内予備選への出馬を見送ると表明した。


頭を下げる王立法院長。予備選への立候補には馬総統の強い反対があったと伝えられるが、家族の反対で断念したとの見方もある(15日=中央社)

 王立法院長は「過去の努力が足りず、大任を担う足りる十分な信頼を皆さんに抱いてもらうことができなかった。各方面の期待に沿えず申し訳ない」と述べた。

 その上で、自身と馬英九総統の対立を念頭に置きながら、「個人の栄誉や屈辱は小さな問題だ。党の最大限の団結の下で前進すべきだ」と党の結束を訴えた。

結局は朱主席が出馬か

 国民党は総統選への出馬候補決定に向けた予備選の立候補届け出書類の交付を16日に締め切る。これまでに書類を受理したのは、洪秀柱立法院副院長(党副主席)、楊志良・元行政院衛生署(現衛生福利部)長と泡沫候補1人の計3人にとどまっている。このほか、呉敦義副総統は不出馬を表明済みだ。

 今後注目が集まるのは、現時点で出馬には難色を示している朱立倫主席(新北市長)の動向だ。最も勝算が高いとみられる朱主席に対する出馬待望論はますます高まっている。

 国民党の候補決定プロセスに基づけば、洪秀柱、楊志良の両氏が規定の推薦署名を集めた場合、世論調査と党員投票で候補者を決定することになっている。ただ、両氏のいずれかが候補者に選ばれたとしても、総統選での勝算はほぼないため、最終的に候補として擁立される可能性は低いとみられる。

 国民党内で実際に有力視されているのは、候補者決定が困難な場合に取られる「強制指名」だ。本来は党幹部7人による委員会が指名を行う制度だが、世論調査で指名候補を決める構想が党中央で既に固まりつつあるもようだ。

 強制指名となれば、朱主席は事実上、離党しない限り、出馬を拒否できない。朱主席を支持する立法委員は、朱主席は党主席として強制指名を断るわけにはいかず、最終的に総統選出馬を決断せざるを得なくなるとの見方を示した。