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朱立倫主席、総統選の党内予備選不出馬


ニュース 政治 作成日:2015年5月18日_記事番号:T00057009

朱立倫主席、総統選の党内予備選不出馬

 国民党は16日、来年1月の総統選に向けた党内予備選の立候補書類交付を締め切り、最も動向が注目された朱立倫党主席(新北市長)は不出馬を表明した。それでも朱主席が最終的に出馬を迫られるとの観測は消えないが、実際に不出馬となれば、国民党は有力候補が全て出馬しない予想外の事態となり、事実上の「不戦敗」を自ら選択することになりかねない。


朱主席は、不出馬は負けるのが怖いからではないと強調した(16日=中央社)

 朱主席は不出馬の理由について、「昨年6月に新北市長選への再出馬を決めた際と昨年12月に党主席選挙に出馬した際に重ねて約束したことだ」と説明した。

 朱主席は「出馬するよりしない方がプレッシャーや批判を浴びる。党が来年の選挙戦で敗れれば、主席を辞任する」と述べる一方、重ねて党内の団結を強く呼び掛けた。

 予備選をめぐっては既に王金平立法院長、呉敦義副総統も既に不出馬を決めている。朱主席によると、最終的に立候補書類を受け取ったのは、洪秀柱立法院副院長(党副主席)、楊志良・元行政院衛生署(現衛生福利部)長と泡沫候補1人の計3人にとどまっている。朱主席は「総統候補の指名は制度に従い進める」と強調。国民党の李四川秘書長も「強制指名や候補指名先送りという問題は現時点で存在しない」と述べた。

「不戦敗」への不満

 もともと次期総統選は、馬英九政権に対する批判が渦巻き、国民党に不利な状況で行われるため有力候補が及び腰となるのも無理からぬ側面がある。しかし、事実上の不戦敗となった場合は党内から不満が噴出しそうだ。

 馬総統は15日、蘋果日報のインタビューに応じ、朱主席ら党内の有力者が軒並み出馬を見送る事態となったことについて、「党主席には最も適当な候補者を探し出す責任がある。もし見当たらないならば、負うべき責任を回避すべきではない」と朱主席に強い不満をぶつけた。

 馬総統はまた、対立関係にある王立法院長の出馬を妨害したのではないかとの見方について、「自分は党主席でもないし、どうやって妨害しろというのか」と強く否定した。

洪秀柱氏、立候補届け出

 予備選の立候補書類を受け取った3人のうち、洪氏は17日、約6万3,400人の署名と共に党中央に予備選への出馬を届け出た。

 洪氏は「私に実力があるかどうか見てほしい」と抱負を述べ、さらに支持を伸ばせば、国民党を代表して総統選に出馬できると強気の姿勢を見せた。