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「世界一の夕日観賞スポット」、恒春・関山が有料化へ


ニュース 社会 作成日:2015年5月25日_記事番号:T00057133

「世界一の夕日観賞スポット」、恒春・関山が有料化へ

 米CNNが「世界で最も美しい夕日が見られる場所」の一つに挙げたこともある屏東県恒春鎮の小高い山、関山の展望スペースでは今年の夏休みから入場の有料化が検討されている。人気観光スポットの有料化を受け、夕日が無料で観賞できる周辺の「日落大道」に観光客が流れ、同地の生活環境破壊につながると懸念する声も出ている。

 関山は台湾最南端の恒春半島南西部に位置する海抜152メートルほどの小さな山で1984年に墾丁国家公園に編入された。古くから夕日の名所として知られ、日本統治時代に「恒春八景」の一つに選ばれている他、2013年にはCNNが「世界一の夕日が見られる12のスポット」の一つとして推薦したことから、現在では毎年延べ10万人以上の観光客が訪れる人気スポットとなっている。

 関山の展望スペースはこれまで墾丁国家公園管理処が管理してきたが、恒春鎮公所(役場)が今年初め、展望スペースおよび歩道の所有権が同公所に属することを確認し、協議の結果、今後は公所が運営することが決まった。

 盧玉棟・恒春鎮長は展望スペースの有料化について、「毎年大勢の観光客が訪れることで関山の環境がダメージを受けており、旅行品質向上を目的とした清掃費の徴収を検討している」と説明。今後、鎮議会で審議に諮る方針で7月までに有料化に踏み切りたいとしている。なお清掃費は大人60台湾元、子供30元となる見通しだ。

 これに対し、同地で旅行ガイドを務める何豊明さんは「関山が有料化すれば、観光客の数は半減する」と指摘。周辺の「日落大道」など無料で夕日が見られるスポットに客が流れるとの見方を示した。

 ただ「日落大道」は2キロメートルにわたるものの道幅が狭く、今後、路肩駐車の増加やゴミのポイ捨て、騒音など生活環境に影響が出る可能性があると地元住民は憂慮している。