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いじめ被害の高校生が反対運動、校内で賛同広がる


ニュース 社会 作成日:2015年6月5日_記事番号:T00057370

いじめ被害の高校生が反対運動、校内で賛同広がる

 高校入学後、3年間にわたり同級生からいじめを受け続けてきた男子生徒が、あまりの仕打ちに耐えかねて学校側に相談したものの、納得のいく対応がなかったため、自ら正義を訴えようと思い立ち、校門前でいじめ反対運動を開始した。勇気ある行動に校内で賛同の声が広がっている。

 高雄市の立志中学高等部に通う高校3年生の陳虹約さんは1年生のころから、同級生5人に弁当にレモン汁をかけられる、首にチョップをされる、全身をくすぐられるなどのいたずらをされるようになった。当時、虹約さんは教師に相談しようとも考えたが、今後の同級生との付き合いを考えて思いとどまった。

 しかし、今年に入ってから同級生のいじめはエスカレートし、虹約さんの自由を奪った状態で制服をめくり乳首を吸う、首に強くキスをして跡を残すなどの行為を行うようになった。こうしたいじめは教室内で行われたが、他のクラスメートは一部を除いて笑って見ていたという。

 耐えられなくなった虹約さんは先月、とうとう学校でいじめに遭っていることを両親に打ち明け、その後、学校の教師にも相談した。

 しかし学校側はいじめに関わった同級生から聞き取り調査はしたものの、何の処分も行わなかった。虹約さんは「もうすぐ卒業だからもう少し耐えればいい」と諦めていたそうだ。

 ところが、彼をいじめた相手からフェイスブック(FB)を通じて「ごめん、ふざけただけだったんだ」とのメッセージが届き、さらに「何も抵抗しなかったじゃないか」と責めるような言葉を投げ掛けられるに至って虹約さんは反撃に出ることを決意。今月3日、自ら校門に立って「いじめ反対」と書かれたプラカードを掲げ、自分がいじめに遭っていることを訴えた。

 学校側はやめさせようとしたが、彼のプラカードに賛同の意思を示す署名をする生徒たちが相次ぎ、約1時間で署名は100人分を超えた。抗議運動はインターネット上でも話題になり、「彼こそ勇者だ」と虹約さんへの称賛の声が上がっている。