ニュース 電子 作成日:2015年6月8日_記事番号:T00057423
アップルのモバイル端末をリモコン代わりに操作できる照明など「ホームキット」対応製品の販売が始まり、瑞昱半導体(リアルテック・セミコンダクター)をはじめ台湾メーカーに新たな商機をもたらしそうだ。市場調査会社、拓ボク産業研究所(ボクはつちへんに僕のつくり、TRI)は、スマートハウス市場規模は今年500億米ドルで前年比5割増と予測している。8日付経済日報などが報じた。
アップルが昨年発表した「ホームキット」は、iPhone、iPad、アップルウオッチを使い、家庭内の照明、家電製品、玄関のインターフォンや鍵、キッチンの温度や湿度などを操作し、スマートハウスを実現する規格。証券会社は、アップル以外のスマホ市場が振るわない中で、アップルの新製品の空白期間にホームキット対応製品が登場し、7月にも発売が相次ぐ見通しで、台湾メーカーにとって好材料だと指摘した。
米国でこのほど、複数のホームキット対応製品が発表または発売された。このうち、米国のスイッチ最大手、ルートロンの照明セットは229.95米ドル。中興保全(台湾セコム)は、ホームキットの位置付けは高価格高品質と指摘した。傘下の中濼がルートロン台湾総代理店で、ホームキット対応製品の台湾市場導入に前向きだ。
半導体業界でホームキット商機を狙うのはリアルテックや聯発科技(メディアテック)。リアルテックは、ホームキット開発向けチップの認証をアジアで初めて取得した。リアルテックは、同社のAmebaRTL8711シリーズ、iCOMRTL8196、8188シリーズなどを使えば、家電製品、セキュリティー、センサーなどのホームキット対応製品が容易に開発できると説明した。
ホームキット対応製品は当面、照明器具が中心となる見通しで、建準電機工業(SUNON)などが放熱モジュールメーカーへのアップルの認証取得を目指している。
自動化・セキュリティーがけん引
一方、アップルに対抗するグーグルは、第3四半期にIoT(モノのインターネット)向けにオープンソースのOS(基本ソフト)「ブリリオ(Brillio)」を、第4四半期に通信プロトコル「ウェーブ」をリリースする見通しだ。グーグルのIoT規格の標準化団体「スレッドグループ」には、宏達国際電子(HTC)、華碩電脳(ASUS)、宏碁(エイサー)、光宝科技(ライトン・テクノロジー)、啓碁科技(WNC)などの台湾メーカーが加盟している。
アップルとグーグルが新市場で競い合い、サプライヤーはどちらに付くか選択を迫られる格好だ。
TRIは、今年のスマートハウス市場の成長けん引役として、ホームオートメーション、セキュリティー、ホームシアターを挙げている。
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