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歴青炭・石油コークス使用禁止、雲林県が条例公布


ニュース 石油・化学 作成日:2015年6月11日_記事番号:T00057495

歴青炭・石油コークス使用禁止、雲林県が条例公布

 雲林県政府は10日、PM2.5(微小粒子状物質)による大気汚染の主因とされる発電燃料の歴青炭と石油コークスの使用を禁止する自治条例を公布した。これにより、同県内では1年後に石油コークス、2年後には歴青炭の使用が禁止される。これに先立ち、雲林県議会は先月、同条例を可決していた。11日付経済日報が伝えた。


李県長は、中央政府が地方政府に歴青炭の使用禁止権限がないというのであれば、それは地方の自治権を奪ったのと同じだと述べた(雲林県リリースより)

 雲林県内で使用される歴青炭、石油コークスは、台塑集団(台湾プラスチックグループ)の第6ナフサ分解プラント(通称六軽、雲林県麦寮郷)が使用量全体の98%を占め、同条例の公布が六軽の操業に大きな影響を与えることは必至だ。さらに、六軽の操業に支障が出れば、台湾各地の石油化学産業にも影響が波及する。

 条例施行の行方は予断を許さない。経済部は「地方が排出基準を厳格化することはできても、燃料の使用を禁止することはできない。自治条例には違法箇所がある」と問題視。台プラ集団も「中央政府が自治条例に同意しない限り、雲林からの撤退は考えていない」と説明した。

 雲林県の李進勇県長(民進党)は「自治条例は中央に届け出さえすればよく、施行に影響はない」との立場で、中央政府が同意しなければ、憲法解釈を申し立てることも辞さない姿勢を見せている。