紡織メーカーの得力実業（デ・リカシー・インダストリアル）は、豊田通商子会社の豊通ファッションエクスプレス（ＴＦＥ）と提携協定を締結したと発表した。得力が生地を提供し、ＴＦＥが販売を手掛ける。証券会社によると、両社は主に2020年開催の東京五輪がもたらす商機獲得を狙う。15日付経済日報が報じた。
得力は、ＴＦＥと紡織品の設計・製造と既製服の販売で協力すると説明した。得力の生地受注は初年度が200万ヤードで、その後800万ヤードまで増やすと表明した。
市場では、両社は合弁でベトナムに染色加工から既製服の受託製造まで手掛ける一貫工場を設立するとの観測も浮上している。得力が１億米ドル出資し、３期に分けて工場を設置する計画とされ、現在３カ所の候補地を選定済みで、来年着工するとみられる。
得力の主要製品は平織り生地で、うちスポーツ用品向けが65%、家庭用織物向けが25%、ファッション用品向けが10%を占める。同社の主要顧客は米スポーツ用品ブランド、アンダーアーマー（ＵＡ）で、スポーツ用品向け事業でＵＡの寄与度は35%とされる。
