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エアーズロック登はんの台湾人、転落して岩の裂け目で一晩


ニュース 社会 作成日:2015年6月16日_記事番号:T00057564

エアーズロック登はんの台湾人、転落して岩の裂け目で一晩

 世界遺産に登録され、人気観光スポットとなっているオーストラリアの巨大岩ウルル(エアーズロック)で今月11日、登攀(とうはん)していた台湾人観光客の男性(27)が誤って転落する事故が発生。男性は重傷を負い、約6度まで気温が低下した中、岩の裂け目で一晩を過ごすしたため低体温症にかかったが、翌日レスキュー隊によって救助され一命を取り留めた。

 この男性は11日の日没前、友人と共に標高868メートルのウルルに登っている途中、近道をしようとルートを外れたところ、足を踏み外して約20メートルの深さがある岩の裂け目に転落した。

 男性の姿が見えなくなったことに気付いた友人から通報を受けた警察はすぐに救助のためヘリコプターを出動させ、男性が動けなくなっている地点を確認した。しかし、既に辺りは暗くなっており、それ以上の救助活動は不可能となったことから、レスキュー隊は男性がいる場所に飲み水と食べ物を落とし、そのままの状態で夜明けを待つこととなった。ただ男性はけがを負った上、Tシャツと短パンしか身に着けておらず、夜間の低気温に体が持ちこたえられるかが懸念された。

 翌日早朝、レスキュー隊員が男性のいる場所へロープと担架を下ろし、ヘリコプターの着陸地点まで200メートル引き上げ、無事救助した。男性はすぐに病院へ運ばれた。

 なお専門家は、自然の中で遭難などにより危険な状況に陥った場合、命を落とさないためには「333原則」を把握しておく必要があると指摘している。「333原則」とは、死亡する危険が高い条件として、▽低体温が3時間続く▽3日間水が飲めない▽3週間食べられない──の3点を表したもので、すなわち事故が発生した場合、まず確保するのは食料ではなく体温を維持する方法だと強調した。

 アウトドア活動に出掛ける際には頭の隅にとどめておきたい。