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「悠遊カード会計は遅過ぎ」、寧夏夜市で導入中止相次ぐ


ニュース 社会 作成日:2015年6月17日_記事番号:T00057588

「悠遊カード会計は遅過ぎ」、寧夏夜市で導入中止相次ぐ

 台北市大同区の寧夏夜市(ナイトマーケット)では5月中旬から屋台など提携店で、電子マネー機能を備えた交通系ICカード「悠遊カード(イージーカード)」による支払いが可能となった。しかし、本来利便性を高めるためのサービスが、会計のスピードを遅らせる原因となっており、導入を中止する業者が相次いでいる。

 寧夏夜市における悠遊カード払いは、カード運営会社、悠遊卡公司から業者が月300台湾元でカードリーダーをレンタルしてサービスを提供し、業者は翌日、銀行で売り上げを受け取る仕組みとなっている。

 しかし最近、寧夏夜市を訪れた市民から、屋台でカードを使おうとしたところ、カードリーダーを設置していないことを理由に拒否されたとの声が相次いでいる。これについて自由時報の記者が同夜市を訪れて20分ほど巡回したところ、客がカードで支払いを行う場面はまったく目にすることができなかった。

 その後、記者が屋台業者に取材すると「消費者はカードをリーダーにかざすだけだから確かに便利だが、店側はタブレット端末に商品名と金額を入力しなければならず、会計作業が遅くなるため、リーダーを返却した」との答えが返ってきた。

 これについて悠遊卡公司は、現時点では商品と金額を手入力した後、消費者がカードをリーダーに読み取らせるという以外に方法はなく、素早い会計を重視する屋台では導入意欲が低いと認めている。

 このため現在は店舗を構える業者との提携が中心となっているが、カード払いは現金に付着した細菌との接触や偽札の受け取りを回避できるというメリットがあり、今後も屋台業者への導入を模索していきたいとしている。