ニュース 商業・サービス 作成日:2015年7月7日_記事番号:T00057965
中台で16のブランドを展開する飲食店グループ台湾最大手、王品集団の創業者である戴勝益董事長(62)は6日午前、突然退職を発表した。今年4月中旬の株主総会では2018年12月10日に65歳で後継者に引き継ぐと発表していたが、3カ月足らずで前言を撤回して予定を3年半も早めた格好で、業界に衝撃が走った。7日付経済日報などが報じた。
戴氏は6日、持ち株の50%を寄付し、社会的弱者の子供の学費を支援すると表明した(6日=中央社)
王品集団は6日午後に急きょ記者会見を開き、董事長は陳正輝副董事長兼総経理が当面代理を務め、近く董事会で改選を行うと説明した。董事会は8月7日に開催予定だったが7月末に早まる見通しで、業界では経営権争いが勃発すると予想されている。陳副董事長は創業時からのパートナーだが、戴氏と経営理念が合わず、陳副董事長が戴氏を追い出したとの見方もある。
王品集団の株主構成は、戴氏と家族などが筆頭株主で出資比率20.07%と、2位の陳副董事長と家族の5.66%の3倍以上だ。
戴氏は今年の株主総会で、経営戦略策定会(6人会)に経営を徐々に引き継ぐと発表しており、今後▽陳副董事長▽楊秀慧・台湾事業群執行長▽李森斌・中国事業群執行長▽中国「石二鍋」の曹原彰総経理──の役割が増す見通しだ。
社内の関係者は、昨年の不正食品油事件で問題の油を使用していたが戴氏の対応が後手に回ったこと、および経営戦略策定の体制の見直し、経営改革での意見の相違が、戴氏退職の背景にあると指摘した。
戴氏は6日、従業員に向けた感謝の文書を公表し、設立22年で売上高200億台湾元(約790億円)、従業員1万7,000人まで成長できたと記した。同社の株価は同日、前日比3.64%下落し、264.5元で引けた。同社は近年、株式上場に続き、充実した春節ボーナス(年終奨金)や派手な忘年会(尾牙)が注目され、3年連続で新社会人の人気企業ランキング首位に輝いていた。
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