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記事番号:T00058001
2015年7月8日16:01

 百貨店大手、統一阪急百貨から来春「阪急」の名称が消える。統一集団は7日、阪急阪神百貨店との10年間の業務提携契約が2016年3月2日で終了すると発表した。阪急阪神百貨店はこれまで統一グループの開店準備、管理運営に関する技術指導を行っていた。統一阪急高雄店は安定成長しているが、台北店は商業施設の新規出店が相次ぐ信義区で、テナント誘致力、ブランド力の強化が課題となる。8日付工商時報などが報じた。

 阪急阪神百貨店の親会社、エイチ・ツー・オーリテイリングも同日、両者が目的を達せられたとの判断から、契約期間の満了をもって業務提携を終了すると発表した。統一グループの高秀玲・美妝事業董事長は、段階的な目標が達成できたので、百貨店運営の主導権を取り戻し、支出を減らすと話した。なお、統一グループは、今後も阪急阪神百貨店と提携の余地はあると含みを残している。

 統一グループによると、統一阪急は統一企業(ユニプレジデント)が30%、統一超商(プレジデント・チェーンストア)が70%を出資しており、阪急阪神百貨店からの出資は受けていない。阪急阪神百貨店の技術指導に対し、年間売上高の0.5%と商標権の使用料を支払っており、業務提携契約満了に伴いこの支出が不要になる。今後、阪急阪神百貨店が派遣していた幹部が引き揚げ、統一グループによる全面経営となる。

 名称変更について統一グループは、近く発表するとした。市場では、統一、夢時代などへの変更が予想されている。

台北店と高雄店、2桁成長

 統一グループは、百貨店経営の経験がなかったので、日本の経営ノウハウを得ることで、過去10年、変化の著しい台湾市場で経験を積み、経営効率を上げ、高雄店と台北店を軌道に乗せることができたと指摘した。

 統一阪急の高雄店は07年5月、高雄市の大型ショッピングモール、統一夢時代購物中心(ドリームモール)の核店舗として同時オープンした。阪急百貨店(現・阪急阪神百貨店)のテナント誘致力を利用し、グッチなど高級ブランド10以上の誘致に成功した。初年度売上高はわずか18億台湾元(約70億円)で、1階のブランドフロアは7,000万〜8,000万元の赤字だったが、近年は高雄観光客の増加に伴い2桁増収が続き、昨年の売上高は前年比5〜6%増の約24億元に上った。オープン以来の平均成長率は約10%だ。

 台北店は10年3月にオープンした。ユニクロをはじめ、女性用衣料・小物ブランドのサマンサタバサ、和食さとなど数々の台湾1号店を誘致し、話題作りに成功。オープン当初から毎年5%以上の増収が続き、3年後に黒字転換を果たし、昨年売上高は約60億元で11%もの増収を記録した。

信義商圏が勝負所

 統一阪急台北店が位置する信義商圏は、▽誠品信義書店▽微風広場(ブリーズセンター)の微風松高▽新光三越百貨▽ATT 4 FUN▽台北101──などが立ち並ぶ。微風松高は統一阪急台北店と客層が近く、2月にH&Mがオープンした際には、台北店のユニクロ、GAPの業績が打撃を受けるなど激しい競争が繰り広げられている。そして、10月末には微風信義もオープン予定を予定している。

 一方、高雄店はドリームモールの強いテナント誘致力があり、阪急ブランドがなくなっても影響は小さそうだ。

【表】 

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