ニュース 社会 作成日:2015年7月14日_記事番号:T00058085
インターネットを通じ、外出中でもスマートフォンなどで自宅にいるペットの様子を観察できるなどとして、ウェブカメラを導入する家庭が台湾でも増えているが、最近これをハッキングして下着姿の女性を盗撮した不届き者が出現。専門家は、特に一人暮らしの女性に対し、使用に注意するよう呼び掛けている。
ある企業の法務部に勤める女性会社員、呉芳芳さん(36)は今年3月、飼っている猫の様子をいつでも見られるようにと1台のウェブカメラを買った。そして愛猫と暮らす部屋全体が見渡せるよう、冷蔵庫の上に設置した。
しかし6月末のある夜、呉さんがシャワーを浴びようと下着姿になったところで、そのカメラが聞き慣れない音を発し始めた。そこで彼女は、カメラのコントローラーとして使用しているスマホを確認したところ、自分のアカウントに別の人間がログインしていることを発見。しかもモニターの映像は下着しか身に着けていない彼女の下半身を映し出したまま停止していた。
怪しいと思った呉さんはカメラから身を隠そうとしたものの、レンズは彼女を追うように向きを変えた。これに驚いてすぐにレンズを手で覆い、カメラの電源を引き抜いた。
その後、呉さんはこのカメラを返品、警察にも通報した。さらに、呉さんと共同購入した他の14人に連絡を取ったところ、3人が同じような経験をしていたことが分かった。うち1人はカメラから「ハロー」という声が聞こえたこともあったという。
呉さんからの投書を受けて蘋果日報が調べたところ、彼女が使用していたウェブカメラは中国や欧州、タイのサーバーを利用する中国製で、専門家によると、他人が容易にカメラを乗っ取ることができるようプログラム設計者が故意にセキュリティーに穴を残した可能性もあるという。
この他、監視モニターメーカー関係者は、「アカウント情報がサーバーから流出した場合、ハッカーはカメラが捉えた映像を見ることができるだけで、レンズの向きが勝手に変わったということは彼女のスマホが乗っ取られた可能性が高い」との見方を示した。
こうした犯罪を犯した場合、秘密妨害罪やコンピュータ使用妨害罪などで最高5年の懲役刑が科せられるが、警察はサーバーが海外にある場合、犯人の追跡は難しいとしており、パスワードに推測しやすいものを使用しない、高い頻度で変えるなど個人が注意する他に対策はなさそうだ。
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