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幸せの日が暗転、結婚式に向かった6人が事故死


ニュース 社会 作成日:2015年7月20日_記事番号:T00058196

幸せの日が暗転、結婚式に向かった6人が事故死

 苗栗県で18日、友人の結婚式に向かう7人を乗せて高速道路の高架部分を走行していたワゴン車のタイヤが破裂し、制御不能となって約20メートル下に転落。6人が死亡、1人が重傷となる惨事となった。幸せに包まれるはずだった日に多くの友人を失った新郎新婦は、予定通り結婚式を挙行したものの、会場は重苦しい雰囲気に沈んだ。


大破した事故車後部からは、友人に渡すために用意した祝儀袋(紅包)が回収された(18日=中央社)

 8年前に銘伝大学(台北市士林区)を卒業した同窓生の陳冠佑さん(男・31)、邱迪威さん(男・32)、王紫誼さん(女・31)、呉俊瑩さん(男・31)、詹孟蓁さん(女・32)、林惟翊さん(男・33)と、林さんのガールフレンド、張昕頤さん(24)を加えた7人は18日朝、同じく大学の同窓生、范聖侑さん(男・32)と陳群頴さん(女・31)の結婚式に出席するため1台のワゴン車に乗り合わせて、台北から披露宴会場の彰化県へと出発した。

 しかし同日午前11時ごろ、フォルモサ高速公路(国道3号)の苗栗県・後龍インターチェンジを走行している際、ワゴン車の後部左タイヤが突然破裂。これにより制御が利かなくなった車は蛇行、横転して詹さんと張さんの女性2人を放り出した上、高架橋の高さ119センチメートルの側壁を越えて20メートル下へ落下した。

 これを受けて救急隊がワゴン車の落下地点に駆け付けたところ、運転席に陳さん、助手席に呉さん、さらに車から3メートルほど離れた地点に邱さんを発見し、病院へと運んだ。

 しかし唯一一命を取り留めた詹さんに警察が話を聞いた際、車には7人が乗っていたことが判明し、再度、現場を確認したところ、車から100メートル離れた草むらの中から林さんと王さんを発見。すぐに病院へ運んだが助からなかった。

 事故の知らせを聞いた新郎新婦はすぐに病院へと駆け付け、依然危険な状態にあった詹さんを励まし続けた。その後、2人は予定通り結婚式を執り行ったが、会場からレッドカーペットを取り外し、スタッフは白いスーツに着替え、爆竹の使用も取りやめた他、出席するはずだった7人のテーブルもそのまま残し、哀悼の意を示した。

 なお専門家によるとタイヤの寿命は6年程度だが、ワゴン車の後輪タイヤは2002年製でゴムが劣化していた上、高速走行による摩擦で熱が加わり破裂したとみられる。

 またワゴン車は車高が高いため、一般車両に比べ横転しやすいとされるが、事故車両は本来5人乗りのところを最後尾に1列を加えて7人乗りに違法改造しており、バランスが悪くなっていた上、タイヤが破裂した際にタブーとされる急ブレーキをかけたことも重大事故につながった一因とみられている。