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息子のコイ入れ墨に「下手だ」、父親が彫り師告訴


ニュース 社会 作成日:2015年7月24日_記事番号:T00058304

息子のコイ入れ墨に「下手だ」、父親が彫り師告訴

 ある入れ墨職人がこのほど、15歳の少年に依頼されて彼の腕に「コイ」の入れ墨を彫ったところ、これを見た父親が「下手くそだ」と激怒。詐欺罪で訴えられてしまった。

 警察の調べによると、桃園市の自宅に作業場を構える入れ墨職人の男性(23)に対し、少年は当初、インターネットで見つけた「鬼の顔」の図案を入れ墨したいと伝えたという。しかし、その図案は非常に複雑だったため職人は手元にあった比較的単純な図案を提案。少年はその中から「コイ」を選んだ。

 そして今年3月、少年は職人の作業場を訪れ、施術を受けることになった。少年の腕には既に別の入れ墨が彫られていたため、職人は少年の親は反対していないと考え、話し合いの上で左上の上腕に入れ墨を入れることに決めた。施術は約半日かかり、代金は3,000台湾元だったそうだ。

 しかし、それから約2カ月が過ぎた5月末、少年の腕に入れ墨を発見した父親は「下手くそだ」と激怒し、すぐに息子を連れて警察に出向き、傷害と詐欺の罪で入れ墨職人を告訴した。

 警察によると、父親は「法定代理人である自分の同意を得ず入れに墨を彫り、息子の体を傷付けた」と主張する一方で、「入れ墨された図案が息子が要求したものと異なる」と訴えているそうだ。

 これを伝えられた入れ墨職人は、「少年の同意の下、半日かかって3,000元しかもらえなかったのに訴えられるなんてついていない」と嘆いている。

 著名な入れ墨職人、楊清暉さんは、18歳未満からは一律依頼を受け付けておらず、成人に施術する場合もトラブルを避けるため、事前に詳細な説明を行った上で同意書にサインを求めているという。

 弁護士によると、「児童及少年福利法」では児童および少年を遺棄、虐待してはならないなどと規定されているが、その中に入れ墨は含まれていない。また、「父親が詐欺で訴えるということは息子の入れ墨に同意していることを意味し、傷害での訴えと矛盾する」と指摘している。