華碩電脳（ＡＳＵＳ）で財務長、マーケティング主管、広報担当を兼任する張偉明氏が23日に病死していたことが明らかとなった。享年50歳。世界的ブランドメーカーの有力幹部が働き盛りの年齢で急逝したことは、業界で衝撃をもって受け止められている。なお、病名についてＡＳＵＳは「プライバシーを尊重して公表しない」と説明した。25日付蘋果日報が報じた。
張氏は致遠会計士事務所（現・安永会計師事務所）を経て1994年にＡＳＵＳに入社し、2006年に財務長に昇格。為替リスクの回避に高い手腕を発揮した。さらに13年にはマーケティング主管も兼任し、同社が注力するスマートフォン「ZenFone」シリーズの販売に並々ならぬ意欲を燃やしていたという。
同氏は世界を飛び回る多忙な生活を送っていたようだが、休日には家族を旅行に連れて行くなど家庭的な一面も持っており、自身の50歳の誕生日を迎えた今月17日直前の休暇には一家で墾丁へ出かけていた。
訃報を受けてＡＳＵＳの施崇棠（ジョニー・シー）董事長は病院へ急行して哀悼を示した。社内に向けて通達を出し、張氏の功績を称えるとともに従業員に対し健康に留意するよう求めた。
