ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

鹿林天文台発見の小惑星、「台中」と命名


ニュース 社会 作成日:2015年7月29日_記事番号:T00058387

鹿林天文台発見の小惑星、「台中」と命名

 中央大学天文研究所(桃園市中レキ区)が玉山国家公園に設置している鹿林天文台の観測員、林啓生さん(52)は28日、2008年に自身が発見し、「台中」と名付けた小惑星の模型を台中市に寄贈した。これを受け取った林佳龍市長は「台中市が宇宙都市になった」と喜びの声を上げた。

 30年におよぶ天文観測のキャリアを持つ林さんは、中央大学が06年にスタートさせた新惑星の探査プロジェクト「鹿林巡天計画」に参加。08年に中国・中山大学(広州市)の学生、葉泉志さんと共同で小惑星を発見した。その後、林さんの発案により「台中」と命名すべく国際天文学連合(IAU)の小天体命名委員会(CSBN)に申請し、12年に正式に認められた。

 ちなみに台湾の都市のうち、既に▽台北▽高雄▽台南▽桃園▽嘉義▽南投▽苗栗──が既に小惑星の名称として使用されており、これに台中が加わった形だ。

 「台中」は地球から約2億6,000万キロメートル離れた火星軌道と木星軌道の中間に分布する小惑星帯に存在する4キロメートルほどの小惑星で、14〜16カ月周期で地球に接近するという。

 なお林さんは鹿林巡天計画で発見された800個以上の惑星うち、4分の1に当たる200個以上を発見する重要な役割を果たした。人生のほとんどを天体観測に捧げ、「相手を探す暇がなかった」ため独身を貫いており、周囲からは「星と恋に落ちた」などとからかわれることもあるそうだ。

 「台中」が観測できるのは2月〜11月で、今の時期は夜8時ごろに台中市の南東方向の空、いて座の近くに位置するそうだ。ただ、残念ながら一般の望遠鏡では見ることができず、観測には天文台の特殊な望遠鏡が必要だという。