朱立倫新北市長の側近として知られる同市の許志堅元副市長（64）が職権を乱用し、建設会社の再開発計画の審議を急ぐ見返りとして、現金400万台湾元（約1,580万円）と高級腕時計の賄賂を受け取っていた疑いが強まり、検察と法務部廉政署は29日、許元副市長ら２人を逮捕するとともに、関係先を捜索した。30日付聯合報が伝えた。
許元副市長。台北地検は29日、関係者10人以上を事情聴取した（29日＝中央社）
許元副市長は在任中の2010年に都市更新審議委員会の主任委員を務め、新北市内の再開発計画に関する決定権限を握っていた。
贈賄側は同市新店区北宜路一段の再開発計画を提出していた宝興開発と板橋区介寿地区で行政主導の再開発計画を提出していた楽揚建設の２社。
許元副市長は昨年、新北市などでの合宜住宅（低価格住宅）建設工事入札に絡む巨額の贈収賄事件で、元内政部営建署長の葉世文被告が起訴された際、新北市側の入札審査委員を務めていたことが問題視された後、健康上の理由で辞任していた。
