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「謝候補勝利の可能性高まっている」、李前総統が発言


ニュース 政治 作成日:2008年3月4日_記事番号:T00005844

「謝候補勝利の可能性高まっている」、李前総統が発言

 
 李登輝前総統は文藝春秋の保守派オピニオン雑誌「諸君」4月号でのインタビューで、総統選挙の情勢について、「謝長廷候補(民進党)が馬英九候補(国民党)に徐々に追い付いてきており、(謝候補が勝利する)可能性がますます高まってきている」という見通しを語った。これについて独立派寄りのテレビ局、民間全民電視台(FTV)は4日、「謝候補への支持表明か?」と報じた。

 台湾各メディアの報道によると、李前総統は選挙の勝敗を分ける鍵として、「中国大陸など海外に100万人の台湾人が居住しており、彼らの投票動向に大きく左右される」と指摘した。中国の台湾人ビジネスマンには、中台の経済交流拡大に積極的な馬候補を支持する人が多いとされてる。

 馬候補について李前総統は、「一般的に『親中反日』と思われているが、北京政府との関係はそれほど深くはない」と指摘。その理由として、「選挙演説で対中外交に関するビジョンをはっきり打ち出していない。仮に北京の指示があれば、演説の中に中国に対する外交政策があるはずだ」と語った。また、「馬候補と米国の関係は一般の人が思っている以上に深いはずで、胡錦濤中国主席も、謝候補が当選した方が交流しやすいと思っているかもしれない」と語った。

 李前総統はこのほか、「謝候補が惨敗すれば、台湾の民主化は20年後退する」という見方も明らかにした。仮に当選できた場合は、「2党(民進党と国民党)の旧勢力が一掃されて、大幅な世代交代が進むだろう。第3勢力の出現や、国民党の分裂といった状況も出現するかもしれない」という予測を語った。