ＥＭＳ（電子機器受託生産サービス）世界最大手、鴻海精密工業は８日、インド・マハーラーシュトラ州に今後５年間で50億米ドルを投じ、現地で５万人を雇用して1,500エーカー（607ヘクタール）の工場園区を設置することで同州政府と了解覚書（ＭＯＵ）を交わした。10日付工商時報が報じた。
鴻海のインド投資を複数の地元紙がトップで報じた（８日＝中央社）
同地で生産する製品についてマハーラーシュトラ州、鴻海とも守秘義務契約を理由に明らかにしていないが、証券会社は、同地ではアップルのスマートフォン「iPhone」が生産される可能性が高いとの見方を示している。
マハーラーシュトラ州のスバーシュ・デサイー産業相によると、鴻海は用地を２〜３エリアに分割して開発を進める計画で、第１段階として10億米ドルを投じ、900エーカーの土地に工場を設置する方針とされる。また残りの用地は研究開発（Ｒ＆Ｄ）施設の建設に充てられるという。
鴻海は過去２カ月の間に計70人の幹部をインド視察に派遣し、郭台銘（テリー・ゴウ）董事長も自らマハーラーシュトラ州を訪れ、デベンドラ・ファドナビス州首相と７度にわたり面会。今回のＭＯＵ締結に至った。
