ニュース 電子 作成日:2015年8月12日_記事番号:T00058678
華碩電脳(ASUS)の沈振来(ジェリー・シェン)執行長は11日の業績説明会で、来年までにパソコン産業の淘汰(とうた)が始まり2017年までに決着がつくと予測し、ASUSはマイクロソフト(MS)のOS(基本ソフト)、ウィンドウズ搭載PC市場で3位以内入りを目指すと宣言した。12日付蘋果日報などが報じた。
沈執行長は、第3四半期のPC景気見通しは悪く、聯想集団(レノボ)が主流市場で大きな存在感を示しているが、ASUSはまずゲーム用PCや超薄型「ZenBook」の構成比を2割以上に高め、10月から普及モデルでレノボに攻勢をかけると説明した。
沈執行長はまた、同社は17年第4四半期以降、携帯電話やタブレット端末を含むモバイル端末の売上高が5割を超えると予測した。
Q2、27%増益
ASUSのブランド事業の第2四半期売上高は993億6,600万台湾元(約3,850億円)で前期比2.8%減だった。平均販売価格(ASP)が比較的高いスマートフォン「ZenFone2」の出荷が伸び、粗利益率は14.3%で1.1ポイント上昇して今年最高に、営業利益率は4.8%で0.2ポイント上昇し過去3年の同期で最高になった。為替差益が4億3,100万元に上り、営業外収益は13億7,000万元と前期の35倍で、純利益は46億5,800万元で26.4%増だった。
第3四半期の出荷目標は▽PC、540万台(前期比13%増)・うちノートPC480万台(12%増)▽タブレット端末、180万台(80%増)▽スマホ、600万台(20%増)──。
インド製スマホ、鴻海が8月量産へ
沈執行長は、中国は競争が激しく、中国向け自社ブランド「飛馬」は販売台数が目標に達しておらず、利益が出ていないと指摘して、インドにスマホの重心を移すと述べた。今年インドでの販売目標は300万台だ。
ASUSがインドで先週開催したスマホ体験イベントには、予定以上の2,500人が集まり盛況だった(同社リリースより)
沈執行長は、鴻海精密工業と委託生産契約を締結済みで、8月末までにインド製スマホを出荷すると認めた。当初は月20万台の規模で、まずクアルコムのプロセッサーを搭載した「ZenFone2」を、将来的には聯発科技(メディアテック)のプロセッサー搭載機種を追加すると語った。インテルのプロセッサー搭載でメモリー容量4GB(ギガバイト)のハイエンド機種は中国から空輸すると説明した。
ASUSは今年第1四半期からブラジルで、鴻海に初代ZenFoneの生産を月10万台委託している。証券会社は、ASUSのインドでのスマホ出荷台数300万台、ブラジル100万台のうち、鴻海が300万台を受注すると予測した。
呉長栄氏、財務長就任
ASUSは同日、張偉明財務長(享年50)が先月急死したことを受けて、呉長栄氏(42)の財務長就任を発表した。呉氏は社歴13年以上で、財務中心経営分析部副処長と広報担当を務めていた。
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