ニュース 石油・化学 作成日:2015年8月17日_記事番号:T00058755
台塑集団(台湾プラスチックグループ)の第6ナフサ分解プラント(通称六軽、雲林県麦寮郷)に隣接する同県台西郷の住民74人がこのほど、同プラントが引き起こした大気汚染により損害を受けたとして計7,000万台湾元(約2億7,000万円)余りの賠償金を求め、台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)など大手4社と麦寮汽電のグループ5社を訴えた。大気汚染を理由に賠償を求めた集団訴訟は台湾で初めてだ。15日付自由時報が報じた。
原告の友人はがんで死亡した友人の遺影を示して、六軽汚染問題を重視するよう政府に呼び掛けた(14日=中央社)
住民側の訴訟代理人を務める詹順貴弁護士は、「被告の5社を中心とする六軽では過去5年で大気汚染関連法に違反した回数が計645回に上り、平均して2.8日に一度違反を犯しており、罰金額も累計で3億元に上っている」と指摘。また環境保護団体によると、雲林県政府が台湾大学に委託して2009年から行った調査で、六軽から10キロメートル以内の住民における08〜10年の全がん粗罹患(りかん)率は、99〜01年の4.07倍に上昇したことが分かったという。
ただ住民の訴えに対し台プラ側は「大気汚染の原因を全て六軽に帰すことに根拠はない」「がん罹患率の上昇も、実際の数字は台湾の全土平均を下回っている」などと主張して争う姿勢を示している。
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