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李元総統の「抗日」否定論、馬総統が謝罪要求


ニュース 政治 作成日:2015年8月21日_記事番号:T00058844

李元総統の「抗日」否定論、馬総統が謝罪要求

 李登輝元総統が日本の月刊誌「Voice(ボイス)」への寄稿で、「第2次世界大戦で台湾が日本と戦った(抗日)という事実はない」「旧日本軍のいわゆる『従軍慰安婦』問題は既に解決している」などと主張したことに対し、馬英九総統は20日、「台湾を裏切り、台湾人を辱め、自らをおとしめた」「日本に対するこびへつらいには驚がく、遺憾で胸が痛い」と強く批判し、李元総統に主張撤回と台湾住民への謝罪を求めた。21日付聯合報が報じた。


馬総統は「8年間の(対日)抗戦は中華民国政府が主導した不変の事実だ」と従来の主張を繰り返した(20日=中央社)

 李元総統は「Voice」最新9月号への「日台新連携の幕開け」と題した寄稿で、「第2次世界大戦では私と私の兄も含め、台湾人は日本人として祖国のために戦った。70年前の当時は台湾と日本は同じ1つの国だったため、『抗日』はあり得ない」と主張した。さらに、馬総統が主導して7月4日に新竹県で抗日戦争勝利・台湾光復(日本の植民地支配からの解放)70周年を記念する閲兵式を行ったことや、台湾人慰安婦に関する初の記念館をオープンすると宣言したことなどは日本に対する嫌がらせといえ、中国側の歓心を買うことに目的があるのだろうと指摘した。

 これに対し馬総統は、「中華民国の総統を12年間務め、現在も退任総統に対する礼遇を受ける身でこのような主張をしている。これでは(中華民国を創建した)烈士、先賢や戦争で犠牲になった2,000万人の軍民同胞に顔向けできない」と批判した。また、「慰安婦問題はまだ解決していない。彼女たちをさらに傷つけるのはやめて、関心と支援を寄せてほしい」と訴えた。