ニュース 社会 作成日:2015年8月26日_記事番号:T00058921
台湾で広く利用されている電子マネー機能を備えた交通系ICカード、悠遊カード(イージーカード)のイメージキャラクターに日本のAV女優、波多野結衣が起用されることが明らかとなり議論を呼んでいる。
波多野結衣。悠遊卡公司は「提携カードは波多野の清らかなイメージを出している。ポジティブに見てほしい」と訴えた(26日=中央社)
台北都市交通システム(MRT)では現在、運賃のカード払いには悠遊カードしか利用できないが、9月1日からは南部の交通系ICカード「一卡通(Iパスカード)」の利用も可能となる。
ユーザーの獲得競争激化を受けて悠遊カードの運営会社、悠遊卡公司は日本のAV女優のイメージキャラクター起用という「奇策」を思い付いたようだが、内情に詳しい人物によると、このアイデアは今年、就任したばかりの戴季全董事長主導によるものだという。
戴董事長は就任後初めての社内会議で、アニメキャラクターや台湾の芸能人を起用した提携カードを「型にはまり過ぎだ」と非難。「もっと大胆な戦略を取るべきだ」と主張し、その場で波多野の起用を提案したとされる。
これを受けて同社は実際に波多野との提携に向けた作業を開始。その過程では内部からも反対の声が上がったが戴董事長は意に介さず、強行したようだ。
既にセクシーな衣装を着た波多野をデザインした悠遊カード3万枚の発行が決まっており、コンビニエンスストアやインターネットを通じて販売される予定となっているが、未成年も購入可能なため、今後、強い批判が巻き起こる可能性が高い。
また悠遊卡公司では消費者が自分が所有する画像を利用したオリジナルカードの作成サービスを行っているが、「公序良俗に反する画像は印刷できない」というルールを決めている。このため、消費者には厳しい基準を要求しながら、自らはAV女優のセクシーカードを販売する姿勢も反発を呼びそうだ。
戴董事長は、昨年末の台北市長選挙で当選した柯文哲市長の選挙対策チームでインターネット部門の主任を務めていた。今回の騒動について柯市長は「戴董事長のやることに口は出さない」と述べた。ただ一方で、「女性の利用者が多い悠遊カードのイメージキャラクターにAV女優を起用することが業績アップに有効なのだろうか」と疑問を呈した。ちなみに「波多野結衣とは誰だ?」と記者に逆質問し、台湾で有名なAV女優のことは知らなかったようだ。
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