ニュース その他製造 作成日:2015年8月26日_記事番号:T00058932
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は25日、完全子会社のCIGS(銅・インジウム・ガリウム・セレン)薄膜太陽電池メーカー、台積太陽能が8月末で工場の運営を終了すると発表した。なお台積太陽能の従業員365人はTSMCが継続雇用する他、工場の閉鎖後も既存顧客にはアフターサービスを提供する。26日付蘋果日報などが報じた。
TSMCは撤退理由について、太陽電池市場において同社は後発組で経済規模が十分でなく、コスト競争力が劣っていたと説明した。なお同社はCIGS薄膜太陽電池の変換効率では世界をリードしていたと強調したが、業界では多結晶シリコン(ポリシリコン)が太陽電池市場の主流で、CIGS太陽電池はシェア1割に満たないされる。
台積太陽能の11年〜15年上半期の累積損失は92億7,000万台湾元(約340億円)で、今年第3四半期を加えると約110億8,500万元となる。
TSMCは2009年、張忠謀(モリス・チャン)董事長が執行長に復帰した後、新たにCIGS薄膜太陽電池事業とLED(発光ダイオード)事業を立ち上げ、11年8月に分社化した。競争激化と不景気に見舞われる中、新事業を推進した蔡力行元執行長が13年末に同社を去り、今年初めにはLEDの台積固態照明を晶元光電(エピスター)に8億2,500万元で売却。新事業はいずれも失敗に終わった格好だ。
TSMCは依然、09年に1株82.7元で購入した太陽電池大手、茂迪(モテック・インダストリーズ)の株式を保有しているが、既に財務上の戦略的投資にすぎない。
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