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転院・退院拒否に患者負担上乗せ、急患ベッド不足で


ニュース 医薬 作成日:2015年8月27日_記事番号:T00058959

転院・退院拒否に患者負担上乗せ、急患ベッド不足で

 衛生福利部は、病院で急患用ベッドの不足が改善されない状況を踏まえ、転院や退院を拒む患者に毎日1,000台湾元(約3,700円)以上の自己負担を求める方向で「全民健康保険医療弁法」を改正する方針を明らかにした。早ければ9月中にも実施する。27日付自由時報が伝えた。

 衛生福利部中央健康保険署(健保署)の統計によると、昨年の急患受け入れ件数は705万件で、病院に48時間以上とどまったケースが7万件あった。

 改正規定では、急患対応が必要なくなった患者に対し、ベッド不足を理由に転院や退院を求めた場合、患者が急患部門に居座ったり、退院を拒んだりした場合、費用の自己負担を求めるものだ。ただ、転院、退院の具体的な基準が示されていないため、病院と患者の対立が増えることを懸念する声もある。

 台湾医療改革基金会(医改会)の辜智芬研究員は「急患の混雑は分配不正義に問題だ。新規定は問題の根本的解決にはつながらない。収容ベッド不足が重症患者排斥の理由になる可能性もあり、患者の権益が損ねられる恐れがある」と批判した。