ニュース 電子 作成日:2015年9月1日_記事番号:T00059046
半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)大手、矽品精密工業(SPIL)の林文伯(バウ・リン)董事長は31日、日月光半導体製造(ASE)から株式公開買い付け(TOB)について事前に知らされなかった上、現在までも全く接触がなく、「悪意ある攻撃」だと強く批判。しかも、両社の業務、顧客は重複が多く、合併効果は1プラス1イコール2未満だなどと指摘した。1日付蘋果日報などが報じた。
林董事長はASEの出資を拒否する理由について、もしASEがSPILの株式25%を取得し、委任状で董事会に参加すれば意思決定に関与できるが、ASEは自社の利益を優先すると説明。しかも、両社の顧客は85%が重複しており、顧客は大手1社だけに依存するのを嫌うので、受注が他社に流出し、合併効果が1プラス1イコール2未満に低下すると予測を示した。一方、両社の市場シェアは合計で3分の1を超え、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いがあると述べた。
林董事長は、鴻海精密工業との株式交換の効力発生日は12月1日を予定しており、10月15日に開催する臨時董事会で増資、鴻海からの出資受け入れについて株主に承認を求めると説明した。これにより、鴻海が出資比率21.24%の筆頭株主になり、もしASEが20%近い株式を取得しても、SPILが競合禁止条項を制定すれば、経営に口を出すことはできないと語った。
一方、林董事長は、鴻海は▽車載用▽表面実装技術(SMT)▽フレキシブル基板▽自動化▽システム統合▽原料や部品の共同調達──に優れ、両社の提携はSPILにメリットをもたらすと説明した。特にシステム・イン・パッケージ(SiP)はモノのインターネット(IoT)、スマートフォン、ウエアラブル(装着型)端末などをターゲットに、早ければ年内、遅くとも1年以内に提携効果が表れる見通しで、鴻海の最大の顧客、アップルなどの市場を開拓できると述べた。
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