ニュース 電子 作成日:2015年9月3日_記事番号:T00059099
半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)の張虔生董事長は2日、同業大手、矽品精密工業(SPIL)に対する株式公開買付(TOB)について、友好的買収で経営には介入しないと強調、団結して世界と戦おうと呼び掛けた。3日付工商時報などが報じた。
張ASE董事長は、TOBの進ちょく状況はまずまずで、25%出資を目指すと述べた(2日=中央社)
張董事長はまた、たとえSPILと鴻海精密工業が12月1日に株式を持ち合い資本提携関係になっても、ASEも提携に参加することは可能だと述べた。
林文伯(バウ・リン)SPIL董事長が事前通知がなかったことに不快感を示し、トラスト(企業合同)による市場の寡占を懸念していることについて張董事長は、9月22日までの公開買付期間終了後すぐに林SPIL董事長を訪問すると述べ、両社の世界市場シェアを合計しても15%にすぎず、問題となる50%には及ばないと説明した。
業界再編の皮切りか
台新証券投資信託の呉火生董事長は、SPILはハイエンド路線、鴻海は利益より量重視で戦略が異なるが、ASEとの提携なら規模拡大で高い粗利益率を保てると予測した。これまではアップル受注のために台湾のメーカー同士が値下げ競争を展開、利益を失ってきたと指摘。韓国や、中国の「紅色供給網(レッドサプライチェーン)」に対抗するため、業界再編は必至だとの見方を示した。
同業で世界2位、米アムコア・テクノロジーの梁明成・台湾区総経理も業界再編は必然との見方だ。また、ASEがSPILを買収すれば、顧客がリスク分散のため発注先を変更するので、アムコアが恩恵を受けると予測した。
行政院の張善政副院長は同日、アイデアはあっても財力に欠ける企業が多く、イノベーション創出にM&A(合併・買収)はよい方法だと述べた。
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