ニュース 社会 作成日:2015年9月9日_記事番号:T00059182
週に3便、金〜日曜の深夜に台東駅を出発し、台湾を北回りに4分の3周して翌日の正午前に高雄駅に到着する台湾鉄路(台鉄)の列車が、めったにお目にかかれない「神秘列車」として鉄道ファンの間で人気となっている。
この神秘列車は、正式名称を急行列車「莒光号655便」といい、始発駅の台東駅を午後10時30分に出発し、終着駅の高雄駅に翌日午前11時42分に到着する。▽走行距離、716.4キロメートル▽運行時間、13時間12分▽運転士・車掌の交代回数、3回▽始発〜終点間の運賃、1,254台湾元▽停車駅数、66駅──の5項目で「台湾最高」記録を保持している。
特に停車駅数は台湾にある全台鉄駅の5分の4を占め、出発後に車内で「この列車は途中、鹿野、瑞源、関山…に停まります」と放送する停車駅アナウンスは終了まで7分以上かかるという。
なお同列車はかつて南回り線がなかった約30年前、東部の住民が頻繁に乗り継ぎを行わずに台湾の各都市へ向かえるよう、オフピーク時に開設されたもので、当時は毎日運行されていたという。
しかし、1991年に台東〜枋寮(屏東県)を結ぶ南回り線が開設され、台鉄路線の「台湾1周」が完成した他、他の交通手段の充実とともに利用者が激減。3年前に週3便に縮小された。
ただ依然、同列車には根強いファンがいるようで、会議のためにたびたび台北に出かけるという台東県のある男性は「乗客が少ないから座席を倒してベッド代わりにできるし、冷房もよく効いている。それに寝ている間に台北に着け、運賃500元で宿泊費を節約できる」と使い勝手の良さを説明する。
なお台東駅の林徳香駅長によると、東部の交通の便が良くなっため莒光号655便は赤字となっているそうだが、へき地の住民や経済弱者の利用を考慮して、運行を継続しているという。
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