ニュース その他製造 作成日:2015年9月10日_記事番号:T00059229
アパレル受託生産の如興は9日、中国の同業、玖地製造(JDユナイテッドホールディングス)を3億8,760万米ドル以下で買収することを決議した。台湾の紡織業界で過去最大規模のM&A(合併・買収)で、来年第1四半期末〜第2四半期初めに完了予定だ。ユニクロ、GAP、リーバイスなどを顧客に持つJD買収により、如興は世界最大のジーンズ受託メーカーに浮上する。10日付経済日報などが報じた。
如興は買収により、年産能力が3.7倍の7,000万件に増える。JDのジーンズ世界市場シェアは5〜7%で、ジーンズ世界首位、カジュアルパンツ世界5位に浮上する。昨年25億台湾元(約92億円)だった連結売上高は180億元まで拡大し、儒鴻企業(エクラット・テキスタイル)、聚陽実業(マカロット・インダストリアル)に続く台湾3位に浮上する。
如興は買収資金調達のため第4四半期に120億〜150億元の増資を実施する他、10月29日の臨時株主総会で買収を決定する予定で、資本金は現在の13億1,500万元から99億元に増える見通しだ。なお如興は、増資でJDの出資を最大2割受け入れると明かした。
如興は生産拠点が中国、カンボジア、中米のエルサルバドル、ニカラグアなどにあり、年産能力は1,600万〜1,800万件。現在の顧客はリーバイス、GAP、H&M、アルマーニなど。従業員は約8,000人。
JDは2005年に中国系米国人が起業し、江蘇省常州に本部がある。生産拠点は中国、カンボジア、ミャンマー、タンザニアなど20カ所以上にあり、年産能力は5,000万件以上。従業員は2万5,000人。2011年にHSBCから18%、14年に投資ファンドから10%以上の出資を受け入れており、経営陣は国際的だ。
ODMに転換
如興の徐仲栄・財会処副総経理は、顧客が大型化して価格交渉力を強めており、受託メーカーの粗利益が圧迫される中、如興はJDの研究開発(R&D)力、デザイン力を買っており、JDは如興の企業管理を評価していたため、両社は今年7月に買収交渉を開始したと明かした。台湾に運営本部を置き、国際的な経営陣を呼び込んで、如興とJDのダブルブランドで顧客にサービスするので、既存の業務に影響は出ないと説明した。
徐副総経理は、台湾の人材不足をJDの研究開発チームで補うことができ、如興はOEM(相手先ブランドによる生産)からODM(相手先ブランドによる設計・製造)に転換し、付加価値を向上させることができると指摘した。
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