ニュース 社会 作成日:2015年9月14日_記事番号:T00059265
障害を持つ父親とベトナム籍の母親、2人の子供の一家は、8月上旬に台湾を襲った台風13号(アジア名・ソウデロア)がもたらした暴風雨により、自宅の屋根を吹き飛ばされたが、貧しさから修理することができず、ビニールシートで雨をしのぐ生活を続けていた。そんな境遇がメディアによって報じられると、瞬く間に台湾全土から義援金が集まり、その額は3日で118万台湾元に達した。
嘉義県太保市に住むこの一家は、工事用の型枠職人として働いていた父親が6年前に脊椎炎かかって仕事ができなくなり、現在はベトナム籍の妻が工場で働いて家計を支えている。
そんな一家は祖母が残した築80年以上の木造家屋で暮らしていたが、台風13号に屋根を吹き飛ばされてしまった。当時、ひっきりなしに雨が家の中へ吹き込んでくる中、母親、姉と弟の子供2人はバケツで水をくみ出し続けたという。あまりのつらさに弟の男児(小学4年生)は天に向かって手を合わせ「神様、もう雨を降らさないで」と祈ったそうだ。
その後、台風が去り雨は止んだものの屋根を直す家計の余裕はなく、1カ月が過ぎても母親が勤め先からもらってきたビニールシートで応急処置を施した状態のまま生活を続けていた。
これを見かねた地元の里長が市議会議員に陳情し、支援を要求したところ、一家の窮状が大手メディアに報じられることとなった。その後、あっという間に多額の義援金が全土から寄せられ、里長らが「もう十分だから他の困っている人に寄付してほしい」との声明を出す事態となった。
さらに事情を知ったボランティア団体「台湾宝島行善義工団」が一家に自宅の建て替えを申し出、鉄筋コンクリートの家に改築されることも決まった。5部屋を備えた新しい家は1カ月後に完成予定で、内装や家具、家電、さらに子供用にパソコンもプレゼントされる。
なお十分過ぎる義援金が集まったため、父親の医療費や子供の学費を差し引いた50万元を材料費として宝島行善義工団に支払う予定だ。
義援金に関する記者会見で一家の母親は「ベトナム人なので助けてもらえるとは思わなかった。本当に感謝している」と頭を下げ、「屋根のある家に住めるの?」と聞く男児に「そうよ、それに自分の部屋もPCまであるのよ」と涙ながらに告げた。
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