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花蓮・台東の交通事故、死者の25%が観光客


ニュース 社会 作成日:2015年9月15日_記事番号:T00059291

花蓮・台東の交通事故、死者の25%が観光客

 太魯閣峡谷(タロコ渓谷)や緑島、蘭嶼などの観光地を有する花蓮県と台東県では、観光客の増加に伴い、過去10年間で発生した交通事故による死亡者のうち、観光客が25%を占めていることが明らかとなった。

 台東県警察局交通隊の統計によると、昨年同県で交通事故により死亡した県外からの旅行者は11人で、特に離島の緑島と蘭嶼で観光客の死亡事故発生率が高くなっている。

 これについて同隊の劉連益副隊長は、緑島や蘭嶼を訪れる観光客は一般的に島内での交通手段としてレンタルバイクを使用するが、道路状況に不慣れなことや、交通規則の無視が横行が死亡事故の発生につながっていると指摘した。

 かつて蘭嶼を訪れ、バイクで島を一周したというある高雄市民は「蘭嶼の道路のほとんどは路面がコンクリートで、しかも穴がたくさん開いており、注意しなければすぐに転倒するため、怖くてスピードを出せなかった」と語る。

 また同級生と緑島をバイクで旅行したという台中在住の女性は「1日目はきちんとヘルメットをかぶっていたが、他の人が誰もかぶっていないのを見て2日目からはノーヘルで運転した」と述べている。

 この他、台東県と屏東県を結ぶ公道「南迴公路」も観光客の死亡事故が多く発生するエリアとなっている。原因は同じくドライバーが道路状況に不慣れなことや、交通規則の無視が挙げられるが、さらに南迴公路は全長が長いため、事故が発生した場合、台東市などの病院へ搬送するまでに約2時間を要することも死亡率が高くなる要因となっているようだ。

 こうした状況に対し一部の観光客は、人気観光スポットを結ぶ観光バスなど公共交通機関の整備やバイク専用道路の設置、またはバイクが走行できる時間の制限などで事故リスクを抑えるべきと提言している。