ニュース 社会 作成日:2015年9月17日_記事番号:T00059345
台北都市交通システム(MRT)善導寺駅の駅名の由来となっている善導寺(台北市中正区)はそもそも納骨堂で、その名前のせいで近隣に不吉な雰囲気が漂っているとして、地元の梅花里住民から変更を求める声が上がっている。
善導寺駅周辺は日本統治時代、初代台湾総督を務めた樺山資紀の名前を取って「樺山町」と呼ばれた。同地域に1916年、民間の酒造工場が建てられ、さらに同工場は22年に台湾総督府専売局の管轄下となった。終戦後は台湾省専売局・台北酒工場に改称され、生産を続けたが87年に閉鎖となり、跡地は現在、文化産業の発信基地「華山1914文化創意産業園区(華山1914クリエーティブパーク)」として再開発され、かつての名をとどめている。
また、同地域には以前、台湾鉄路(台鉄)の「華山駅」が設置されていたが、MRTが開通する前に廃止されており、梅花里の呉崑山里長は「なぜわざわざ善導寺駅という名称を採用したのか」と憤る。呉里長によると、地元住民は住所を聞かれた際「善導寺と言うと、納骨堂に住んでいると思われるのではないか」と不安になり、口ごもってしまうという。このため同地域の住民は「華山駅」への変更に向けた署名活動を行っており既に1,800人を超える署名が集まっているそうだ。
なおMRT運営会社、台北大衆捷運は駅名の変更について、「公館駅(台湾大学)」のように駅名の後ろにかっこ入りで新たな名称を加える方法と、完全に名称を変更する2通りの方法があると説明。ただ前者は有効期間が3年でその後、継続して申請する必要があり、費用は申請者側の負担となる。後者は変更に約100万台湾元の費用がかかるため、これまで前例がないという。
同問題について柯文哲台北市長は「中正区公所が変更の是非を決定する」とコメントした。中正区長は今後、地域住民や専門家と協議し、名称変更による影響を考慮して決定する方針を示している。
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