ニュース 石油・化学 作成日:2015年9月22日_記事番号:T00059434
台湾電力(TPC)が今月18日、高雄市のコンビナート地帯を通る中林路でシールド工法による地下ケーブル工事を実施していたところ、工機の故障で地表の道路が長さ40メートル、幅10メートルにわたり陥没する事故が起きた。陥没範囲はその後周辺にある台湾中油(CPC)大林プラントにも拡大し、生産設備にも被害が出ている。22日付工商時報が報じた。
TPCは、道路の修復工事を急いでいる(21日=中央社)
CPCは事故直後から安全対策として、水素、天然ガス、純ベンゼン、トルエン、キシレン、燃料油、原油、加工油の輸送管11本による輸送を中断。水素を使用する中鋼碳素化学(CSCC)の軽油処理プラントが操業中断に追い込まれた。
その後、陥没範囲が拡大し、CPC大林プラントで計器棟が破損した。損失額は1億台湾元(約3億7,000万円)を超える見通しだ。CPCでは芳香族炭化水素プラントが操業を中断し、1日当たり3,700万元の損失が出ている。
また、2カ月間の定期検査中だった重油流動接触分解(RFCC)プラントは9月に操業を開始する予定だったが、操業再開は遅れる見通しで、川下の中国石油化学工業開発(CPDC、中石化)、李長栄化学工業(LCYケミカル、栄化)、信昌化学工業(TPCC)などへの影響は必至だ。
CPC内部では復旧に3~6カ月かかると試算している。
TPCは道路の応急復旧工事を急ぐ一方、今回の事故による被害額が少なくとも合計5億元に達するとみている。
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