ニュース 電子 作成日:2015年9月24日_記事番号:T00059500
半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)の張虔生(ジェーソン・チャン)董事長は23日、株式公開買付(TOB)で同業大手、矽品精密工業(SPIL)の25%の株式取得に成功したことを受け、SPILの林文伯(バウ・リン)董事長を訪問した。張董事長は、SPILと提携関係を構築することを望んでいるが、同社の経営には介入しないと改めて強調した上で、SPILと鴻海精密工業の株式交換案に反対する立場を表明した。24日付経済日報などが報じた。
これに対しSPILは、ASEは30日の株式受け渡しで正式にSPILの筆頭株主になるが、垂直統合を目的とする鴻海との資本提携は既に公表し、2度の説明会を開催したと強調。10月15日の臨時株主総会で株主の承認を得たいと表明した。SPILは臨時株主総会の委任状集めに奔走しているようだ。
ASEは臨時株主総会の議決権を持たないものの、ASEによるSPIL株式公開買付には株式の36.83%の応募があった。こうした株主の反対で、SPILと鴻海の株式交換に向け資本金を引き上げるための会社定款の改正議案がもし承認されなければ、資本提携計画は頓挫する。一方、もし承認されれば、鴻海はSPILの増資後の株式の21%を取得し、ASEは出資比率が19%に希釈化、2位株主に転落する。
鴻海は、SPILとの戦略提携の考えに変わりはなく、ASEには表明通りSPILの経営に介入しないでほしいとコメントした。
法律関係者は、▽ASEの株式公開買付価格より鴻海との株式交換の価格の方が低く、株主の権益を侵害する▽鴻海は傘下に半導体封止・検査会社を持ち、営業秘密が流出する──などの恐れがあり、SPILと鴻海の株式交換は株主への背信行為の疑いがあると指摘した。
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