ニュース 電子 作成日:2015年10月6日_記事番号:T00059661
DRAM大手、南亜科技総経理、華亜科技(イノテラ・メモリーズ)董事長で、「台湾DRAMの父」と称される高啓全氏(62)が10月中旬に中国の半導体大手、紫光集団の執行副総裁に就任するとの観測が浮上した。高氏に近い人物は、マイクロン・テクノロジーを合わせた台湾、中国、米国の提携で、市場シェア7割以上の韓国勢、サムスン電子やSKハイニックスに対抗する狙いと指摘した。6日付経済日報などが報じた。
高氏はコメント発表を拒否。南亜科技は6日董事会で、高総経理の退職を承認する予定で、本人の人生設計を尊重するとのみコメントした。一方、イノテラは董事長の異動はないと強調した。
業界関係者は、もし高氏が紫光集団に転職するなら、中国の「紅色供給網(レッドサプライチェーン)」の勢力拡大を意味すると指摘した。
高氏は、インテルでメモリーの研究開発(R&D)業務に就き、1987年にファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の張忠謀(モリス・チャン)董事長の誘いで同社6インチウエハー工場長に就任。一時、旺宏電子(マクロニクス)創業に関わったが、その後、台塑集団(台湾プラスチックグループ)が設立した南亜科技に転職。インフィニオン・テクノロジーズやマイクロンとの提携、技術ライセンス交渉に当たった。
DRAM業界はテキサス・インスツルメンツ(TI)、東芝、インフィニオンが撤退、12年にエルピーダメモリも会社更生法の適用を申請した。台湾DRAMメーカーも07年より苦境に陥ったが、12年に南亜科技総経理、イノテラ董事長に就任した高氏は、南亜科技を汎用DRAMから撤退させ、イノテラの生産能力をマイクロンに売却することで、両社を昨年より利益安定に導いた。
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