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作成日:2008年3月10日_記事番号:T00005972
アジア国際切手展、1枚200万元の珍品もお目見え
台北の世界貿易センター3号館で開催されている「第21回アジア国際切手展」が盛況だ。今回は3月7日~11日、5日間の日程で、アジア郵趣連盟(FIAP)の会員国23カ国が参加。展示品は総額数億台湾元もといわれ、入場者数は延べ約10万人に上る見通しだ。
同展で最も注目を集めているのは、日本のコレクターが提供、展示する1897年発行の「紅印紙」と呼ばれる切手。当時、新切手の発行が間に合わなかった清朝の大清郵政が、未使用の赤い税関印紙に額面をスタンプし、切手として使用したものだ。
そのうち額面1元の「小壹圓」とよばれる切手は、発行枚数40枚という珍品。台湾のコレクターが所蔵する11枚を含め、全世界にわずか32枚しか現存せず、1枚1,000万台湾元(約3,335万円)の値段が付いている。
中でも特に珍しいのは、切手の下方に英語でスタンプされた「1 dollar.」 部分の最後のピリオドが抜け落ちているもので、世界でたった1枚しかなく、1,500万元もするという。
このほか、2羽の雁が地球を飛び越えている図案の「上海版飛雁」切手は、国民党政府が台湾で発行した最初の切手として有名で、大変な珍品だ。
同切手は、中国の大東書局上海印刷工場で制作され、額面を印字する前に広州、香港経由で台湾に運ばれた。台湾では印刷技術が発達していなかったため、額面をスタンプで押して1950年に発行されたのだが、スタンプが押されていないものが1シート(200枚)だけ、台湾郵政博物館に現存しており、1枚200万元、1シートで4億元という目玉の飛び出す値段が付いている。