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ブランド品70件持ち込み、税関に未申告で全て没収


ニュース 社会 作成日:2015年10月12日_記事番号:T00059723

ブランド品70件持ち込み、税関に未申告で全て没収

 このほどある女性が海外から台湾へ入境する際に、ブランド物のバッグや財布、スカーフなど70件以上を持ち込もうとしたが、税関に必要な申告を行っていなかったため全て没収されてしまった。女性は「これまでは問題なかった」などと不満を訴え、立法委員に陳情するなどして処分の取消を求めたが、規則違反には違いなく決定が覆ることはなかった。

 この女性は台湾で著名なメークアップアーティストで、アパレル店も経営している。これまで何度も海外で購入したブランド品を台湾へ持ち込んでいたようだが、今回は残念ながら没収され、100万台湾元を超える損失を被った。

 彼女はこれに納得がいかず「規定を熟知していなかった」「税関は注意を促さなかった」などとして、立法委員やさまざまな機関に「没収は不合理だ」と訴えた。

 しかし税関幹部は「違反を犯した人間の多くは『他の人もやっているのに、なぜ自分だけ捕まえるのか』『規定を知らなかった』などと主張するが、これまで処分を受けなかったことを理由に違反が許されると思っては困る」とあきれ顔だ。

 税関職員によると、通関の際は麻薬など危険性の高い物に比べ、一般旅客が自分用に購入したとみられる品物を検査する可能性は低いが、赤外線やX線検査で大量のブランド品やiPhoneなどの電子製品が見つかった場合は摘発せざるを得ないと説明。今回の女性についても「70件以上は多過ぎだ」と語った。

 台湾の税関規定によると、自分用であっても価値が2万元を超える物品を持ち込む場合は課税対象となり、申告する必要がある。しかし海外ではブランド品が安く手に入る上、税還付を受けられるため、規定通りに申告して税金を支払ったとしても、台湾で購入するより安くなるという。

 今回、没収を受けた女性の場合、持ち込もうとしたブランド品の価値が100万元とすると0.66%の関税と0.5%の営利事業所得税(法人税)を加算すれば納付すべき税金は十数万元となる。少ない額ではないが、全て没収されるくらいなら申告すればよかったと後悔していることだろう。