ニュース 政治 作成日:2015年10月12日_記事番号:T00059727
馬英九総統は10日、任期最後の双十節(辛亥革命記念日)記念式典で、安定・互恵の中台関係が今後も続くかを「非常に憂慮している」と述べ、「1992年の共通認識(92共識)」を欠くことがあれば中台の平和的発展は不可能との見方を改めて強調した。民進党政権への交代が有力視される中、中台関係が不安定化する懸念をいま一度有権者に訴えたものとみられる。11日付聯合報などが報じた。
馬総統は演説の締めくくりに「中華民国万歳、台湾民主万歳」と叫んだ(10日=中央社)
馬総統は「現状維持」が既に「台湾の共通認識(台湾共識)」になったと指摘。そして自身の方針である「不統、不独、不武(統一せず、独立せず、武力行使せず)」こそが「台湾共識」であり、「両岸共識」である「92共識」との組み合わせが中台関係に良好な循環をもたらす基盤で、「92共識」がなければ「現状維持」は単なる空話になってしまうと力説した。
演説ではまた、自身の過去7年半の任期を振り返り、貧富の格差の改善や社会福祉の増進、治安の改善、再生エネルギーの発展、台湾の国際競争力の向上などに実績を挙げたとそれぞれ数字を挙げて説明した。
双十節の式典には、朱立倫国民党主席や、総統選挙への出馬の進退が焦点となっている洪秀柱同党副主席、蔡英文民進党主席、宋楚瑜親民党主席ら主要政党のリーダーがそろってが出席した。
馬政権下で民進党主席として初めて双十節式典に出席した蔡主席は、「92共識」に関する馬総統の主張に対し、「あと数カ月で総統選だ。台湾の新たな民意が決めることになる」と述べた。また、馬総統が自らの業績を評価したことに対しては、「一般人の見方とはかなりの隔たりがある」と批判した。
蔡主席は式典での中華民国国歌斉唱で、出だしの「三民主義、わが党が奉じる」の「わが党」の部分を歌わなかった。民進党の立法委員からは「わが党」は既にいまの時代に合わないため「わが民」に変更すべきとの意見が出たが、蔡主席は「緊急を要することではない」とコメントした。
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