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福建省長取り調べ、古雷石化事業に影響懸念


ニュース 石油・化学 作成日:2015年10月12日_記事番号:T00059737

福建省長取り調べ、古雷石化事業に影響懸念

 中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)は7日、福建省の蘇樹林省長を「重大な規律違反」で取り調べていることを明らかにした。習近平政権が進める汚職撲滅運動の一環とみられるが、蘇省長は同省漳州市古雷半島での石油化学コンビナート開発計画の陣頭に立ってきた存在だ。

 古雷半島では台湾聚合化学品(USI)、和桐化学など台湾の石油化学大手7社と中国石油化工集団(シノペック)などの共同出資によるエチレンプラントの建設が計画されている。投資総額3,000億台湾元(約1兆1,000億円)に上る大型事業だけに台湾石化業界は影響を懸念している。

 9日付蘋果日報によると、亜洲聚合(アジア・ポリマー)の頼賢徳副総経理、和桐化学の楊猷傑董事長は「埋め立て工事は年末にずれ込んでいるが、蘇省長の取り調べとは別問題で、影響があるとは考えていない」と述べた。

 ただ、台湾側でも和桐化学の創業者で中華民国全国工業総会(工総、CNFI)の名誉理事長の陳武雄氏がこれまで古雷事業の先頭に立ってきながら、インサイダー取引事件で懲役2年6月の実刑判決を受け、プロジェクト推進に微妙な影響が懸念される。