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iPhone6s発売、1カ月で過去最高30万台も


ニュース 電子 作成日:2015年10月12日_記事番号:T00059747

iPhone6s発売、1カ月で過去最高30万台も

 アップルの新型スマートフォン、iPhone6s、iPhone6sプラスが9日台湾で発売され、初日だけで5万台以上が売れた。新色のローズゴールドや、容量64GB(ギガバイト)の機種が人気だ。発売がちょうど双十節(建国記念日、10月10日)の3連休に当たり、供給量も十分なため、当初1カ月で30万台、前年同期比5割増と、iPhoneシリーズ過去最高の販売台数が見込まれる。新機種効果で、年内に第4世代移動通信(4G)ユーザーは200万件増え、1,100万件に上ると予想されている。10日付経済日報などが報じた。


台北市信義計画区の販売店前には雨にもかかわらず、発売前日の午後2時から行列ができた
(9日=中央社)

 通信キャリア最大手の中華電信は、同社契約でiPhone6s、iPhone6sプラスの本体2,000台湾元(約7,400円)引き、残るキャリア4社は4,000~5,000元引きと、前世代のiPhone6、iPhone6プラスに近い価格で、9日の発売に臨んだ。

 中華電信の蔡力行董事長は、同社500店の行列を見る限り、購買意欲は旺盛で、供給も順調だと語った。同社は販売店の店員を増員しており、3連休は毎日1万~2万台と、前年同期の2倍売れると予測した。台湾大哥大(台湾モバイル)は初日1万台、1カ月で10万台と、前年同月の7万~8万台を上回る販売を予想した。遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)は、初日販売台数は1万台以上と推計、入荷量は前年の2倍以上あるのでインターネット予約受付分を1日で消化できると予測した。

 台湾之星電信(台湾スターテレコム)は、今年の予約量は前年の4倍で、オンラインストアではローズゴールドが30分で売り切れたと明かした。ローズゴールドと64GB機種の人気で、4Gユーザーが2割増えると見込む。亜太電信(アジア・パシフィック・テレコム)は、7日以内の引き渡しを保証する「777プラン」導入で予約が前年の4倍に上ったと説明。1日当たり販売台数は最高5,000台を見込み、市場シェア10~15%を目指す。

 中華電信を除くキャリア4社は今回初めて、インターネットで注文を受け付け自宅まで配送するサービスを始めた。最短で24時間以内に届き、数日から数週間かかることもあったアップルのオンラインストアに対抗する。

 家電量販店、燦坤3Cは9日午前零時、台北市内湖の旗艦店で販売を開始し、準備していた1,000台以上が6時間で売り切れた。燦坤3Cの47店合計では5,000台近くが売れた。燦坤3Cをはじめ「StudioA」や徳誼数位科技(データエクスプレス)など販売店は、ローズゴールドを半分以上用意していたが、実際の購入は8割近かったと明かした。

A9プロセッサー、TSMC製が得?

 iPhone6s、iPhone6sプラスに搭載されているプロセッサー、「A9」は台湾積体電路製造(TSMC)製とサムスン電子製があり、TSMC製の方が放熱性にも優れ、バッテリー持続時間が2時間長いという情報がインターネットで流れた。サムスン製A9搭載機種を入手したユーザーからは、不満や返品を求める声が聞かれた。

 ベンチマークアプリ「CPUアイデンティファー」の統計によると、台湾のiPhone6sのA9はTSMC製が30%、iPhone6sプラスはTSMC製がわずか5.36%で、残りはサムスン製だ。一方、米国の機種はTSMC製のA9が過半、日本や中国ではiPhone6sプラスの過半がTSMC製のA9搭載だ。

 アップルは、一般のテスト結果では正常な使用状況か否かを判断できないと指摘し、新機種に使用しているA9はいずれも同社の最高規格を満たしており、優れた性能とバッテリー持続力を提供すると強調した。TSMCは、両社のチップを比較していないが、自社の製造プロセスに自信はあるとのみコメントした。通信キャリアは、正常に動作している限り、返品には応じられないと説明した。

鴻海・ペガトロンなど、Q4期待感

 アップルは9月25日に米国、日本、中国など12カ国・地域でiPhone6s、iPhone6sプラスを発売したのに続き、10月9日に台湾など40カ国・地域以上に販売地域を拡大した。10日にヨルダンなど、16日にインドなどが加わり、年内に130カ国・地域以上で販売される予定だ。証券会社は、鴻海精密工業、和碩聯合科技(ペガトロン)、大立光電(ラーガン・プレシジョン)などサプライチェーンが恩恵を受けると予想した。