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高雄LRT水岸線、長鴻営造不渡りで工事中断


ニュース 運輸 作成日:2015年10月15日_記事番号:T00059811

高雄LRT水岸線、長鴻営造不渡りで工事中断

 建設中の高雄環状ライトレール(軽軌鉄道、LRT)水岸(ウオーターフロント)線の工事を共同受注しているゼネコンの長鴻営造が不渡りを出し、14日から工事が一時中断したことが分かった。15日付中国時報が伝えた。

 水岸線は長鴻営造とスペインのCAFが共同受注している。契約額は56億7,900万台湾元(約210億円)で、長鴻営造の受注分は20億3,000万元。長鴻営造は土木工事、CAFは機電システムの工事を担当している。今回の不渡りを受け、同線の凱旋中華(C4)駅~哈瑪星(C14)駅間では工事が中断した。

 水岸線には14駅が設置され、来年中に完成が見込まれていた。長鴻営造によると、既に8つの駅が完成しているが、高雄市政府捷運工程局によると、工事進ちょく率は80%で、当初予定より14ポイント遅れているという。

 同局は「仮に長鴻営造が契約を履行できない場合、CAFが残る工事の契約履行責任を負う」と説明した。

高鉄雲林駅も受注

 長鴻営造の約束手形はこれまでに1億5,700万元相当が不渡りとなっている。同社をめぐっては、下請け業者から工事代金が払われないとの苦情が9月末以降寄せられ、同局は長鴻営造への支払いを一時中断していた。

 長鴻営造の呉啓章董事長は「資金がないわけではない。不渡りは捷運工程局が10億元近い工事代金の残額を支払っていないことや銀行に資金供給を断たれたことが原因だ」と主張した。

 水岸線では籬仔内(C1)駅~凱旋中華駅で16日から乗客を乗せての試運転が始まることになっている。ただ、試運転区間は工事の遅れで当初の籬仔内~高雄展覧館(C8)駅間から短縮されていた。

 長鴻営造は現在、台湾高速鉄路(高鉄)の新駅、雲林駅の建設工事も受注しているが、呉董事長は「90%以上完成しており、開業に影響はない」と説明した。