ニュース 電子 作成日:2015年10月15日_記事番号:T00059828
ノートパソコン受託生産大手、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)が開発したスマート衣料がナイキ、アディダス、アンダーアーマーといった大手スポーツ用品ブランドから受注を果たした。アパレル大手、儒鴻企業(エクラット・テキスタイル)、聚陽実業(マカロット・インダストリアル)との提携で、早ければ来年第3四半期に量産、出荷する。コンパルは「当社のスマート衣料は5年以内に、ノートPCに続く年間売上高1,000億台湾元(約3,700億円)のスター製品になる」と自信を見せた。15日付経済日報などが報じた。
スマート衣料はセンサーやインターネット接続機能を備え、着用者の心拍数といった生体情報をモニタリングする他、計測データをクラウドに送り分析した上で着用者に健康アドバイスを提供することができる。しかし、これまでに発売されたスマート衣料は単価が高く、数千〜1万元の製品もある。また多くが締め付けられるような着心地で普及が進まず、市場が広がらなかった。
コンパルは、同社が開発したスマート衣料は軽くて着心地が良く、販売価格は通常のスマート衣料より2〜3割安いと説明。同製品で「スマート衣料革命」を起こす自信があると表明した。
コンパルのスマート衣料は同社が電子システム、医療クラウドプラットフォーム、特許を提供し、エクラットとマカロットが生産する。コンパルは、スマート衣料の粗利益率は10〜15%で、ノートPCの3〜4%を上回ると指摘。来年、スマート衣料事業の規模拡大に伴い生産コスト低減が見込め、同社の利益成長に貢献すると見通しを示した。
18年に医療市場進出へ
コンパルのスマート衣料事業は、まずスポーツ・健康市場で実績を積む計画だ。2017年第3四半期に心電図や汗のペーハー(pH)値を測定できる第2モデルのスマート衣料を市場に投入する。その後、18年に米食品医薬品局(FDA)の認証を取得して医療市場へ進出し、医療機関に採用を働き掛ける。早ければ20年に医療保険市場にも参入し、測定機器やビッグデータ分析などで保険業者の顧客の健康状態チェック、保険料決定を支援する。
コンパルは昨年6月に長庚大学(桃園県)と共同で健康・介護科技研究開発(R&D)センターを設立。同年下半期には社内に健康医療技術部を創設した。従業員は現在20人余りで、スマート衣料の特許開発などに取り組んでいる。
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