ニュース 電子 作成日:2015年10月22日_記事番号:T00059965
市場調査会社、ウィッツビュー・テクノロジーの統計によると、液晶パネル大手、友達光電(AUO)は第1〜3四半期のテレビ用パネル出荷枚数で中国の京東方科技集団(BOEテクノロジーグループ)に逆転され、世界シェア5位に沈んだ。最も重要なテレビパネルの出荷枚数で台湾メーカーが中国メーカーに追い抜かれたのは初めて。中国の「紅色供給網(レッドサプライチェーン)」の脅威が現実のものとなった。22日付経済日報が報じた。
AUOの第1〜3四半期のテレビパネル出荷枚数は前年同期比6.5%減の2,022万枚だった。生産能力が増えていないこと、製品構成をUHD(ウルトラハイビジョン、4K2K)と50インチ以上の大型に調整したことなどが響いた。
BOEは2,477万枚でシェア4位だった。第8.5世代工場の量産開始により、32インチパネルの出荷枚数が5月以降は毎月200万枚以上となった他、48、55インチパネルの開拓を進めたことも貢献した。
第1〜3四半期のテレビパネル世界出荷枚数は2億100万枚以上で、前年同期比10.6%増加した。シェア首位は韓国のLGディスプレイ(LGD)で出荷枚数は4,173万枚。2位は群創光電(イノラックス)で出荷枚数は3,906万枚だった。上半期のメキシコ政府調達向けが貢献した。3位はサムスン電子で出荷枚数は3,876万枚だった。
通年でリード拡大か
ウィッツビューの予測によると、パネル上位5社の今年通年のテレビ用出荷枚数は順に▽LGD、5,500万枚(前年比5.9%増)▽サムスン、5,170万枚(6.6%減)▽イノラックス、5,130万枚(2.3%増)▽BOE、3,400万枚(136.9%増)▽AUO、2,640万枚(8.3%減)──。AUOは通年でもBOEを下回り、出荷シェアのポイント差は第1〜3四半期の2.5ポイントから通年では3.1ポイントに拡大するとの予測だ。
世界金融危機以降、AUOとイノラックスが生産拡大をやめた一方、BOEは第8.5世代工場の建設を進めてきた他、今では世界最大の第10.5世代工場の建設も計画している。半導体業者によると、BOEが安徽省合肥市に持つ最先端工場のうち、2基はわずか3年もたたずにフル稼働となった。BOEをはじめとする中国メーカーが出荷枚数を増やし続けため、中国メーカーが台湾メーカーを追い越すのは時間の問題とみられていた。
液晶駆動IC業者にも脅威
BOEはさらに液晶ディスプレイ(LCD)ドライバICに参入し、パネル産業のサプライチェーンを完備しようともしている。BOEが自前のLCDドライバICサプライチェーンを持つことになれば、台湾の聯詠科技(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)など関連業者への影響が懸念される。
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