ニュース 石油・化学 作成日:2015年10月30日_記事番号:T00060115
遠東集団(ファーイースタン・グループ)傘下の東聯化学(OUCC)の蔡錫津総経理(62)が3年前に同業の中国石油化学工業開発(CPDC、中石化)の総経理を辞任後、中石化の工場長や社員を買収し、同社の生産、販売、経営、工場拡張に関する機密資料を不正に入手していた疑いが強まり、苗栗地方法院検察署は29日、蔡総経理ら8人に出頭を求め、事情聴取を行った。検察は同日、蔡総経理が経営に関与する「合聯化学」など関係先6カ所を一斉に捜索した。検察は営業秘密法違反の疑いで裏付け捜査を進めている。30日付蘋果日報などが報じた。
聴取後帰宅を許された蔡総経理(左)は「検察に全て説明した」と述べ、営業秘密窃取の容疑を否認した(30日=中央社)
検察は昨年、中石化による告発を受け、調べを進めた結果、蔡総経理は中石化頭份工場の劉耀隆・元工場長(53)らが蔡総経理と頻繁に接触しており、入手した機密資料で台湾と中国に石化プラントを設置しようとしていた疑いがあることが判明した。
検察は蔡総経理が不正入手した機密資料は10万件に達するとみており、蔡総経理の計画が実行に移されていた場合、中石化の営業利益に300億台湾元(約1,100億円)の損害を与えたと試算している。
今回機密資料が流出した中石化は生産工程が複雑なカプロラクタム(CPL)を台湾で唯一生産している。流出した機密はシクロヘキサノンやアクリロニトリル(AN)の派生物に関するものとされる。
中石化は「道徳と信頼に反する行為や株主権益に損害を与える行為は積極的に追及していく。決して容赦しない」とコメントした。
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