ニュース 医薬 作成日:2015年11月3日_記事番号:T00060162
遺伝子解析をがん予防に役立てる「がんゲノム解析」の取り組みが世界各地で進む中、台湾でも中央研究院(中研院)の遺伝子データベース「台湾人体生物資料庫(台湾バイオバンク)」が主要病院と共同で、肺がん、乳がんなど華人に多い12の疾病のゲノム解析を進めることになった。3日付工商時報が伝えた。
台北栄民総医院と麗宝生命医学は2日、がん患者の自費検査に関する4年間の提携効果を発表した(2日=中央社)
台湾バイオバンクは今後10年で健康な人の遺伝子20万人分のほか、台湾大学医学院附設医院(台大医院)や台北栄民総医院などと連携し、がん、脳卒中、アルツハイマー病の患者の遺伝子10万人分を集める。
台湾バイオバンクには既に5万3,000人分の遺伝子が集められており、これまでに糖尿病に関係する41の遺伝子の位置と罹患リスクに関する分析結果を発表している。
中研院の翁啓恵院長は「台湾はさまざまな系統の華人がおり、漢族の縮図と言える。台湾バイオバンクの設置は華人の疾病遺伝子を理解する上で役立つ。将来的にはバイオ医薬産業と連携し、華人の疾病に適した治療方法を開発していきたい」と述べた。
バイオ医薬業界では、遺伝子情報、生活環境、ライフスタイルといった個人差を顧慮し、疾病予防や治療を行う「プレシジョン・メディスン(精密医薬)」という考え方が定着しつつある。
台湾では賽亜基因科技(ビタ・ジェノミクス)が全遺伝子スキャン、がん遺伝子検査キット、行動基因生物科技(アクト・ジェノミクス)ががん遺伝子診断、創源生物科技(ジェネシス・ジェネティクス・アジア)が妊娠中の遺伝子検査を手掛けるなど約30社がプレシジョン・メディスン分野に参入している。
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