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自由時報創業者、林栄三氏が死去


ニュース 社会 作成日:2015年11月30日_記事番号:T00060654

自由時報創業者、林栄三氏が死去

 台湾の「本土派」メディアの代表格、自由時報の創業者、林栄三氏が28日午後2時半、心肺不全のため、台湾大学医学院附設医院(台大医院)で死去した。76歳だった。


林栄三氏。家族や従業員は、ずっと体が丈夫だったのにと、突然の死に驚きを示した(28日=中央社)

 林氏は1987年に既存の「自由日報」の題号を変更する形で自由時報を創刊し、民主化世論の形成に大きく寄与した。同紙は李登輝元総統の改革路線を支持しながら、「台湾優先、自由第一」の理念で発行部数を拡大。その後の政権交代も経て、現在も主に本土意識が強い民進党支持者を主な読者層として、有力紙の一角を占めている。

 林氏は輔仁大学名誉法学博士で、自由時報グループ、聯邦企業集団などの創業者。当初は不動産業を営んでいたが、その後政界入りし、立法委員、監察委員、監察院副院長、総統府国策顧問、総統府顧問などを歴任した。台湾の言論の自由と民主政治の発展に寄与した功績が認められ、2000年には「二等景星勲章」、08年には「二等卿雲勲章」を受章した。

 民進党の蔡英文主席は「林氏が創刊した自由時報は、台湾本土文化と民主主義の価値観に関する重要な言論の場となり、報道の自由を促進しただけなく、台湾民主主義の発展や社会のさまざまな意見の伝達に多くの貢献を果たした」と功績を称えた。

 このほか、与野党幹部や台湾独立派の中心人物らも相次いで哀悼の意を表明した。