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中国・山水水泥、アジアセメント系董事を解任


ニュース その他製造 作成日:2015年12月2日_記事番号:T00060719

中国・山水水泥、アジアセメント系董事を解任

 セメント大手、亜洲水泥(アジアセメント、亜泥)が買収を計画している中国の同業大手、中国山水水泥集団(山水水泥)が1日、臨時株主総会を開催し、アジアセメントおよび同社と共同で買収を目指す方針の中国建材(CNBM)などが派遣する董事8人を解任することを決議した。これにより同社の経営権は筆頭株主の中国天瑞集団水泥(天瑞集団)が掌握することになる。これに対しアジアセメントは「山水水泥の経営権争いは既に正常な市場メカニズムの範囲を超えている」と指摘。その上で「合法的手段で自社権益を防衛し、今後も引き続き買収を目指す」と表明した。2日付経済日報が報じた。

 同紙によると11月11日、山水水泥に債務危機が持ち上がった際、現在同社の経営権を握る山水投資に対し天瑞集団は、董事改選に協力することを交換条件に支援を申し出、今回の株主総会で両社が手を結んでアジアセメント系董事の解任を実現したとされる。

 ただ先日、天瑞集団が山水投資の個人、法人株主に対し計5億人民元(約96億円)を供与して、経営権を掌握しようとする動きを見せていることに対し、山水水泥傘下の山東山水水泥集団が法律違反として提訴。来年1月25日に判決が出る見通しとなっており、その結果次第で今回の董事改選が無効となる可能性もあり、最終的な経営権の行方は依然、不透明だ。

 なお天瑞集団については、これまで企業の買収に絡み、不正な手段を用いたとの疑惑がたびたび持ち上がっているが、同集団は「事実ではない」とコメントしている。